初めまして。“いたみん”こと伊丹です。
今回よりコラムを投稿させて頂くことになり、僕からは「ファストパッキング」をお題にさせて頂くことにしました。
時節柄、、、一番ホットな「トランスジャパンアルプスレース」のネタから。
2年に一度の「TJAR year」
僕も実は今大会に出場を目指していましたが、一次抽選であっけなく選考会に進むことが出来ず、スタッフとして選考会運営に携わってきました。(毎回OBが30名以上集まって運営しています)
前回大会は、選手・スタッフともに、TJARに関わっていなかったので、4年ぶりの「TJAR」。色々と思うことがあり、稚拙な文章ですがご容赦下さい。
(選考内容には触れることができないのであしからず)
今回、自分の役割は、
初日朝1時集合、「必携装備チェック」「マーシャル(コースの8割を選手に混じって行動)」
2日目、1時間山に入っての「チェックポイント通過チェック」
前日にしっかりと睡眠がとれない上に、選手とほぼ同等の工程を走ることに(汗)
抽選落選からの暴飲暴食でなまった身体で、一抹の不安・・・
もちろんすべて背負って走るので、選手たちと同等の装備で臨みました。
(本当はもっと防寒着を入れたかったのですが・・・)

選考会はOB同窓会
選考会のスタッフは、委員会メンバーと別に「過去本戦参加者」で運営しています。
なので、ほとんどが顔見知り・馴染みのメンバーです。今回は天気予報で荒天が予想されていましたが、「とてもブラックなスタッフ業務(委員長曰く)」をこなすのに、これ以上頼もしいメンバーはいない、といった感じです。
(ちなみに本選でのスタッフ業務は、場所・日程がバラバラで一堂に揃うことはありません)
メンバーの顔触れは、2020・2022・2024の参加が中心で、2010年代の選手は少なくなりました。自身が初めてTJARを観て憧れたのは2012年のNHK放送番組がきっかけ。それから14年もたっていると、メンバーも変わりますよね(笑)
今年からは、委員会メンバーも若手にリフレッシュ。選手の入れ替わりもたくさんありそうな感じで、今後の変化が楽しみです。
また選考会を通して感じたのは、「装備やウエアのトレンドの変化」。
今はおしゃれ・高機能なアイテムが増えて、装備がどんどん進化しています。
昔の選手は100均で買ったものを改造していたものですが・・・。
象徴アイテムのストックシェルターの色すら変わってきました(オレンジ→緑→黄色)

具体的には、自分の手持ちの装備と比べると、防寒着の素材の進化、ライト・モバイルバッテリーも新たなものが出てきていて、個性が出てました。
選手次第といえば食料・行動食も。
比べてあまり変化が無いのは、シェルター類・ビビィ・クッカー類でしょうか。
改めて「tjarスタイル」とは
本戦では7泊8日をすべて自分で完結して、3つのアルプスを越えて400キロ以上の距離を踏破する必要があります。
選考会では「心・技・体」、「知識・スキル・経験」をフル稼働します。装備も厳選しつつ必要なものを見極めていきます。今回は幸運にも?選考会らしい荒天予報(終日雨・稜線の風速は15m以上、テン場ではづっと強い雨、2日目の稜線では雷も。。。)。
選手が本当の「山の総合力」を試されるのはもちろん、スタッフも雨風の中の行動・試験、ビバークは山力を試される状況で、自分の復習・整理にはもってこいでした。
個人的には、昨年から身体を絞ったこともあるのか、めっきり寒さに弱くなってしまい、余分に防寒着が必要になっています。グローブは防寒テムレスに格上げです(笑)
この言葉は、選考会要項に以前から書かれている言葉です。
最初の頃は、選考会の試験項目についてどう準備する、というスタンスになりがちですが、
「それ以上でもそれ以下でもない」「すべての責任は、自らに帰する」
この言葉の意味は非常に重いなと、しみじみ感じています。
「いかに本戦を想定した経験を積んでいるか」
「トレランの延長線上では決してない」
「道具や装備の意味・使いこなせているか」
「自然のまえでは、性別も年齢もなにも関係ない」
「最悪の事態を想定する想像力があるか」
だからこそこの選考では、選手同士が競う・順位をつけるものではなく、すべての項目で一定レベルを超えていることを示すことが求められています。いくら10のうち9が最高レベルでも、1が不可なら選ばれません。例えばトップレベルの走力・体力があっても、他のスキルが1つでもおざなりでは出場できません。
また、「装備」についても差が出るポイントでした。必携装備は「あくまで最低限」。そこから自分なりに何をどれだけ足していくのか。自分の体力・走力との兼ね合いで総重量がかるいに越したことはありませんが、軽さがすべてではありません。睡眠の快適性・トラブルへの対応を考慮すると、十分な装備を持たなければいけないアイテムもあります。その見極めが求められます。
だからこそ並みのフィジカルの自分でも、工夫と努力次第で「TJARという夢を目標にできる」し、多くのファンを引き付ける理由なんだろう、と。

次こそ九州から初出場を!
多くの皆さんから応援頂いていましたが、今回九州から参加を目指した3名は、自分も含めて全員参加が叶いませんでした。多少地理的なビハインドはありますが、言い訳にはまったくできないので・・・。また一からやり直しです。2年後って準備するには非常に短い期間で、あっという間に過ぎてしまうのでウカウカしていられません。
そして、、、このコラムを執筆しながら、、、本戦出場者が発表になりました。よく知っているメンバーも多く、今年の大会も楽しみな反面、やっぱり悔しいやら、うらやましいやら、、、吹っ切れたつもりだったけどやるせない複雑な心境です(笑)
ひとまず今年の夏は、選ばれた選手たちへの賛美と本戦で無事を祈りつつ、「トランスジャパンアルプスレース(TJAR)2026」を楽しみましょう。
