「おーい元気かー」
石川さんから久しぶりにご連絡をいただいた。
最近はケガだったり、走れてなかったりとかでちょっと落ち込んでいたので、こうして声をかけていただけるのはほんとに嬉しかった。
「気分転換にこれに参加してみない?」
7trailsの新しい取り組みとして、WEBマガジンを始めるとのことであった。
考えたことを文章にするのは好きだったので、その場ですぐに参加させていただくことに決めたけど、「ウェブマガジン」という響きにビビっているのはここだけの話。
(書けるかな・・・)
それがなんであろうと新しい試みはやってみたくなる性格なので、ビビりながらもとりあえず書き出してみることにする。
………。
書き出そうとしてすぐ問題に気づく。
書くことがない。
ケガが続いて走れていない。
走れてないのでネタがない。
なにかを書くときはいつも、走りながら浮かんできた考えや気づきなどを思うがままに書いていた。
走れていないということは、何も書くことがないということになってしまう。
なかなか時間も作れずに、山にもしばらくいくことができていない。
いや、もしかすると、書いてないから書けないだけなのかもしれない。
書くと決め、書き始めれば、意外と書けるのかもしれないぞ。
とはいっても一体何をかけばいいのか。
うーーー、思いつかん!!
「自分が今書けることっていったいなんだろう─。」
そんなことを考えながら時間だけが過ぎていく。
するとある日、
平田さんの投稿で「友納さんとの出会い」について書かれた記事を目にした。
これを見た時、ぼくがトレイルランニングにのめり込むことになった“キッカケ”について書いてみようとふと思った。
走れない今だからこそ、
こうして過去を振り返って整理するのもありかもしれない。
ということでさっそく振り返ってみようと思う。
2021年4月、場所は熊本県人吉市。
少年院の先生として、沖縄から熊本に来た。海だらけの島から山しかない村へのお引越し。
沖縄では小学生から社会人までずっと(人吉に来る直前まで)サッカーをやっていた。
人吉でもサッカーをしたかったんだけど、所属できるサッカーチームをなかなか見つけられなかった。
走ることは好きだったので、週に2〜3日、近くの河川敷を気晴らしに走っていた。
たまに里山の入り口まで走ってはこわくなってダッシュで引き返すというのを、一人で何度も繰り返していたのを覚えている。
海に囲まれた環境で育った僕にとっては、山という場所は得体の知れない恐ろしい生き物たちの巣窟みたいなイメージだった。
九州には熊はいないということも当時は知らず、「熊本というくらいだから、きっとこの山の中には腹をすかせた巨大なオオグマがうじゃうじゃ潜んでいるに違いない」
そう思っていた。
あれはどこの山だったかな。20代の頃、地元宮古島の親友けいたと一緒に山に入ったことがある。
歩いていると、何かがピタッとふくらはぎにくっついた。
黒い。冷たい。なんだこいつは。
手でつまんで放り投げようとしても、ふくらはぎから離れてくれない。
たらーんと血が垂れる。
これはただごとじゃない。
「けいたやばい!どうしよう!」
「黒い物体がおれの体にめり込んで侵入しようとしてる!」
テンパって発狂した。
正気を保てないほど気が動転した。
あとから調べて分かったが、ヤツの正体は“ヒル”という名の生き物だった。
今となっては笑い話だけど、あの時はヒルという生き物の存在も知らず、恐ろしい生き物(悪魔の使い)が身体への侵入を試みようとしてると本気で思い込み、死の恐怖を感じたのです。
(話すと長くなるので興味ある人はけいたに聞いてください。)
とにかく僕にとっての山は、それくらい危険と恐怖に満ち満ちた場所であるという認識でした。
すみません。話を河川敷に戻します。
10月、人吉での生活にも慣れてきた頃、いつもどおり球磨川沿いをのんびり気持ちよくランニングしていた。
すると後ろから40歳くらいの見知らぬオッサンが追いかけてきて、急に声をかけられた。
「すみませーん!トレイルランニングされているんですか!?」
オッサンの名は、だいすけさん。
この出会いをキッカケに、トレイルランニングの沼に一気にハマり込んでいくことなるなんて、この時の僕は思いもしなかった。
つづきはまた今度〜。
追記
小さなキッカケ、大きなキッカケ、いろんなキッカケがありますね。
先生やってなかったら人吉に行くことはなかっただろうし、人吉に行ってなかったら球磨川沿いを走ることもなかっただろう。
あの日、あの時、あの場所を走っていなかったら、だいすけさんとも出会ってなかったかもしれません。だいすけさんに出会ってなかったら………。
いつどこでなにが起こるかわからないですね。
6月はほとんど走れていませんが、これも間違いなく、なにかのキッカケの伏線となってる気がしてなりません。
7月はどんな偶然に出会えるんだろう。
