1.自己紹介
7trailsの「ラジオ練」には過去2度出演させていただきました、廣瀬岳志と申します。おそらく九州圏外からは唯一の寄稿者ではないかと思っています。今回、石川さんからお声がけいただき、連載を持たせていただくことになりました。皆様、お付き合いの程よろしくお願いいたします。
私自身は、「宇和島トレイルランニング協会(UTRA)」の代表として、愛媛のトレランコミュニティの運営や大会づくりを行いながら、いちランナーとしても競技志向でトレイルに向き合っています。
7trailsをはじめとする九州の皆さんとの交流は、2024年に高知県いの町の「山荘しらさ」でのイベントで、石川さんや友納さんとお会いしたことから始まりました。
それ以来、「九州脊梁」「やっちろ」「球磨川」といったレースで一緒に走ったり応援していただいたり、「クセンブ」では大会ボランティアメンバーに加えていただいたりと、深いお付き合いをさせてもらっています。また、私が主催する『鬼P』や『鬼100』にも九州から足を運んでいただき、ここ数年で四国と九州の距離がぐっと近くなったと感じています。
2.タイトル「HENRO Trails」に込めた想い
「7trailsのパクリ、もしくは二番煎じでは?」という声も聞こえてきそうですが……そこは全力の“オマージュ”ということでご容赦ください!(笑)
四国といえば「お遍路」というイメージがあるかと思いますが、実はこの言葉の語源を紐解いてみると、案外トレランと強い親和性があるんです。
ルーツをたどると、最初に見えてくるのは「辺地(へち)」という言葉。昔の四国は都から遠く離れた“周縁の地”として捉えられ、海と山の厳しい自然に囲まれた修行の場でした。
そこから、海辺や山あいの険しいルートを辿りながら修行する道そのものを指す「辺路(へんろ)」という言葉が生まれます。13世紀後半には「四国辺路」という表現も文献に現れるほど、命がけの厳しい道でした。
やがて時代が下り、弘法大師信仰が広がるにつれて、この道は修行僧だけでなく庶民にも開かれていきます。そして江戸時代にかけて、現在の「遍路」という文字が定着していきました。
自然の厳しさを受け入れながら、自分の足で進み、土地の気配に触れ、身体を通して道を知る。その感覚は、現代の私たちがトレイルに向き合うマインドにも、どこか通じている気がしませんか?
また、「遍路」という文字は、「あまね(遍)くみち(路)」とも読めます。
四国には宗教的な巡礼路だけでなく、西日本最高峰の石鎚山をはじめ、魅力的な山々とそれらを結ぶ古道や里山がたくさんあります。そんな四国のあらゆる道(あまねく道)の情報をお届けしたいという思いと、7trailsへのリスペクトを込めて、タイトルを複数形の「Trails」にしてみました。
3.まだエントリーできる四国の秋冬レース
さて、「あまねくみち」の第1弾として、今年の秋冬の3つの大会をピックアップしました。
⑴香南トレイル【高知県】(33.7km/D+1,320m)
極上の「おもてなし」と、道の駅「ヤ・シィパーク」のハッピーなゴールの雰囲気が魅力の大会です。海際に設置されたゴールはロケーションが最高で、ゲート付近にはキッチンカーやパラソルが並びます。道の駅に立ち寄ったレースを方たちも温かい声援を送ってくれ、その光景はまるでヨーロッパの大会のよう!(いったことはありませんが…)さらに特筆すべきはゴール後の至れり尽くせり感。3種類から選べるお弁当に豊富なドリンク、「必ず当たる抽選プレゼント」まであり、私は昨年なんと「ウナギ」を引き当てました。
⑵Manno Mountain Madness※通称:MMM【香川県】(40k/D+2,230mほか)
整備が行き届いた美しい「走れるトレイル」……と思いきや、容赦ないアップダウンが連続する激しいコース。40kmの周回をベースに「40km・80km・160km」の3部門が設定されています。特に160km(100マイル)の完走難易度は、間違いなく国内最難関クラス。その過酷な挑戦を称え、マイル完走者には栄誉ある「バックル」が授与されます。実はこのMMM、『鬼P』ともタイアップをしており、共に手を取り合って四国のトレランシーンを熱く盛り上げようとしています。私は以前ミドル(80km)を走ったのですが、過去最高にキツかったレースとして強烈に記憶に刻まれています。今年はついに、その上の160km(100マイル)に挑みます!
⑶千羽海崖トレイルランニングレース【徳島県】(36.5km/D+2,833mほか)
今年で18回目を迎える、四国が誇る歴史ある大会です。日本のトレラン界のレジェンド・鏑木毅さんも当初から深く関わられており、多くのランナーに愛され続けてきました。
コースは「トレイル=山」というイメージを根底から覆す、唯一無二のロケーション。果てしなく続く階段地獄に加え、なんと波打ち際の砂浜や磯の上を駆け抜けます。太平洋の荒波をすぐ横に感じる圧倒的な迫力と、容赦なく脚を削る階段のギャップは、一度味わうとクセになるはずです。
今回は秋冬のレースを中心にご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。少しでも四国のトレイルに興味を持っていただけたら嬉しいです。
さて次回は、私自身が愛媛で主催しているトレラン大会『鬼100』について触れたいと思っています。大会に込めた思いや魅力をお届けする予定です。
これからこの連載を通じて、海を越えて九州の皆さん、全国の皆さんと繋がれることを楽しみにしています。いつかぜひ、四国のトレイルへ遊びに来てくださいね!それでは、次回もお楽しみに。
