
8月は本当によく走りました。月初のOSJ Sapporo City Trailの55kmに始まり、佐賀福岡界隈では有名なヤエ練に初参加して脊振山周辺を40kmほど徹夜で歩き、その2日後には油山から脊振山を経由して天拝山まで走る背振縦走ハーフ55km、さらにその3日後には久留米のグライダー山への峠走28kmと、我ながらよく身体が保ったなと思うくらいの1ヶ月でした。
このボリュームは、8月末にインドネシアで走る予定のBandung Ultra 100kmに向けたものです。このレースの模様はまた次回に譲るとして、今回は前回から予告していた「実際にGPXを作るところ」の話を書いてみます。
前回、前々回とレースで使ったGPXにWaypointを足していく話を書きましたが、今回は少し毛色を変えて、コースそのものを作る話です。
僕はほぼ毎週末、宝満山でご来光を見る朝駆けのグループに参加していて、その際に走るコースがトレイル5km、ロード15kmの約20km、獲得標高1,000mといった感じのちょうどいいコースなんです。5月に参加してから10回以上通って馴染じんできたコースなんですが、もう少しトレイル率を上げたいな、と地図を眺めていたら「ここ、ちょっと寄り道してみたいな」というルートを見つけました。というわけで今回は、馴染みのコースを少し改造して新しいコースを実際に作ってみることにします。
行ったことがない道をコースに組み込むときは、Stravaのヒートマップと、YAMAPのルート・ヒートマップをあわせて確認するようにしています。みんなが実際に通っている道が浮かび上がってくるので、初めての場所でもある程度の安心感を持って計画できます。
GPXの編集にはいつも使っているGPX.studioを使います。GarminやCorosのアプリでも似たようなことはできるはずですが、パソコンの大画面でじっくり線を引いていく作業は、安心感もあるし、単純に楽しいんですよね。
まず、Strava(あるいはGarminやCorosなど)からいつも走っているコースのGPXをダウンロードして、GPX.studioに読み込みます。


次に、寄り道してみたい地点までズームして、その場所でコースを分割します。ここが今回の寄り道の起点になります。

念のためにStravaのヒートマップでこのトレイルが利用されているか確認してみると薄っすらですが利用されているようです

確認できたら早速トレイルをコースに組み込みます。まずは既存のコースをトレイルの入口と出口で分割します。


分割したところから、新しいコースに合わせてルートを引いていきます。地図上にすでにルートが存在する場合は、「Routing」を有効にしておけば自動でルートに沿ったコースを引いてくれるので、ルート上の何箇所かをクリックするだけで済みます。今回の新しいコースはトレイルの出口で再び元のコースに合流するので、分割していたコースと統合(Merge)させます

寄り道が終わって元のコースに合流するところまで来たら、分割していたセクションを新しいルートとMergeします。これで一本のコースに戻ります。

とはいえ、地図上に道が存在しない区間もあります。今回もまさにそのパターンで、Strava・YAMAPそれぞれのヒートマップやログを頼りに、手動でルートを引いていきました。この作業と現地での答え合わせが一番好きだったりします。






*注意が必要なのは、YAMAPの地図が国土地理院の精密な地形データをベースにしているのに対し、GPX.studioやStravaなどで使われている地図はグローバル向けの地形データ(SRTMなど)を使っていることが多く、日本国内では相対的に精度が粗くなりがちだということです。上の2つの地図を比較するだけでも違いが分かるかと思います。なので初めてのルートを行く前には、国土地理院地図などでさらに詳しく現地の地形を確認しておく方が安心です。

コースの線が完成したら、最後にWaypointあるいはPOI(Point of Interest)を足していきます。山頂だけでなく、新しいルートの入口や出口、自販機の場所なんかも、見逃したくないポイントとしてここで設定しておきます。前々回に書いたWaypointの話と考え方は同じで、未来の自分へのメモのつもりで置いていく感じです。




というわけで、実際にこのGPXを使って走ってきた様子です。










今回通ったルートは地図上には道として載っていないものの、実際に行ってみると藪にもなっていない踏み跡も明瞭で快適な登山道でした。事前に引いたルートから外れて時計から警告音がなることもありましたが、踏み跡がしっかりしていたことと軌跡の形が同じだったので不安になることなく進むことができました。
今回新しいルートが問題なく気持ちよく通れることが分かったので、次回からは他の人にも勧めたり、その週のトレーニングに合わせて選べるコースが増えました。
次回は、秋のロングレースに向けて、GPXファイルをあえて分割して使う理由についてお届けする予定です。お楽しみに。