僕はアジアを中心に、年間3〜4本の海外レースに参加しています。
そんな僕が海外レースに魅了されるきっかけとなったのが、モロッコで開催される世界的ステージレース「Marathon des Sables(マラソン・デ・サーブル)」です。
今でも「今の自分があるのはこのレースのおかげ」と言えるほど、大きな影響を受けたレースです。
40歳で見つけた新たな挑戦
僕がこのレースを知ったのは39歳のときでした。
「40歳で何か新しいことに挑戦したい」
そんな思いを抱いていた頃、たまたまNHK『グレートレース』でサハラレースの特集を見ました。
広大な砂漠を、自分の荷物を背負いながら進んでいくランナーたち。その姿を見た瞬間、「これだ」と思いました。
ちなみに、番組で紹介されていたレースはエジプト開催のものでしたが、治安の影響でナミブ砂漠開催へ変更されていました。僕が参加したのは、モロッコで開催されるMarathon des Sablesです。
当時の僕の最長走行距離は42kmのフルマラソン。250kmという距離はまったく想像できませんでしたが、ステージレースは毎日30km~40km走り、ゴール後は毎日寝られるという安心感のせいか、不思議と不安よりも挑戦したい気持ちの方が大きかったことを覚えています。
完走の鍵は軽量化
Marathon des Sablesは7日間で約250kmを走るステージレースです。
期間中に必要な食料や寝袋、装備をすべて背負って走るため、完走の鍵は荷物をどれだけ軽くできるかにあります。
特に重量を占めるのが7日分の食料です。
僕は食料の軽量化にかなり力を入れ、高カロリーかつ軽量な食品を探し続けました。その影響で、今でもスーパーやコンビニで商品のカロリー表示を見るのがくせになっています(笑)。
レース当日のザック重量は、水を除いて約7kg。

本番前、唯一の自信になったオーバーナイト練習会
とはいえ、本当に250km走れるのかという不安は消えませんでした。
そんな中、レースの約1ヶ月前に関西で開催されたMarathon des Sables参加者向けのオーバーナイト練習会に参加しました。
これは本番4日目の86kmオーバーナイトステージを想定した練習会で、深夜0時にスタートし、50kmのロードを走った後、有馬温泉を目指して六甲山のトレイルを13km進むという内容でした。
42kmを超える距離を徹夜で走るのは初めてです。
今振り返っても本当にきつく、とにかく眠かったことを覚えています。それでも完走できたことで、「もしかしたら自分にもできるかもしれない」という小さな自信を得ることができました。
