第1回 飯田山トレイル
2024年11月9日。
ついに第1回飯田山トレイルを開催することができました。
会場は、熊本地震後に益城町が整備した谷川展望広場。
ランナー50名が九州各地から集まり、26km、累積標高約900mのコースに挑戦していただきました。
大会テーマは、
「ましきを感じろ!」
です。
私たちが参加者の皆さんに体験してほしかったのは、山を走る楽しさだけではありません。
震災から復興を続ける益城町の今と、この町に暮らす人たちの想いに触れてほしいという願いがありました。
そのため、大会では防災も大切なテーマに据えました。
開会式では、トレイルランニング装備を活用した防災講座を実施し、防災冊子も配布しました。
また、震災時にお世話になった自衛隊車両の展示に加え、大会前のテーピングサポートや大会後のプロによるボディケアも実施しました。
手探りのスタートでしたが、天候にも恵まれ、大きな事故なく大会を終えることができました。
今振り返っても、特に印象に残っている出来事があります。
大会前日、コース設営を終えた夕方に行政の方から連絡が入りました。
「コースを少し変更できませんか?」
理由を聞くと、集落の皆さんからの要望でした。
現在のルートでは集落から応援に行くには遠すぎるため、ぜひ集落の入口を通してほしいというのです。
すると大会当日、その集落の皆さんが総出で応援してくださいました。
後日、「こんなにたくさんの人が地域に来てくれたのは初めてで、本当にうれしかった」と声をかけていただきました。
その言葉を聞いたとき、この大会は単なるスポーツイベントではなく、人と地域をつなぐ場になれるかもしれないと思いました。
それは私たちにとって、とても大きな収穫でした。
大会の様子を、かね_ランナー思考YouTuberの兼松幹雄さんが素敵にまとめてくれています。
第2回 ましき朝飯(ちょーいい)トレイル
2025年10月25日、第2回大会を開催しました。
参加者は85名。コースは28km、累積標高は約1,000mです。
この年から大会名を「飯田山トレイル」から「ましき朝飯(ちょーいい)トレイル」へ変更しました。
「もっと多くの方に益城を知ってほしい」
そんな思いが一番の理由です。
コースは朝来山と飯田山を巡るルートです。その名前にちなみ、「朝」と「飯」を組み合わせて「朝飯(あさめし)」、そして益城町の名前を冠して「ましき朝飯トレイル」としました。
さらに実行委員の牧村和哉さんが、
「朝飯を“ちょーいい”って読んだら面白いんじゃない?」
と提案してくれました。
そこから生まれたのが、
ましき朝飯(ちょーいい)トレイル
という少し変わった大会名です。
名前の通り、「ちょうどいい距離」「ちょうどいい山」「ちょうどいい人とのつながり」を感じてもらえる大会にしたいという思いも込めています。
コースも前年から見直しを行い、柳水地区や射撃場裏のトレイルを新たに追加しました。距離も約2km延長し、より飯田山周辺の魅力を感じられるレイアウトとなりました。
ゲストランナーには、日本代表として世界で活躍するトレイルランナーの森本幸司さんをお迎えしました。
また、この年は新たな試みとして後夜祭を開催しました。
大会当日の夕方から参加者や地域の皆さんが集まり、交流を楽しみながら過ごしたあと、18時からは「ましき秋祭り」の5,000発の花火を大会会場から観覧する企画も実施しました。
山を走るだけで終わるのではなく、益城の人や文化、そして地域の温かさも感じてもらいたい。
そんな思いから始めた企画でしたが、後夜祭には140名を超える方々に参加いただき、お楽しみ抽選会も大いに盛り上がりました。
ランナー、ボランティア、地域の皆さんが一緒になって笑い合う光景を見ながら、「こんな時間を作りたかったんだな」と改めて感じた一日でした。
走ることを楽しみ、地域を楽しみ、人とのつながりを楽しむ。
そんな大会へと少しずつ成長していることを実感した第2回大会でした。
▼第二回ましき朝飯トレイル
第3回ましき朝飯トレイル
2026年は熊本地震から10年の節目です。
私自身、震災で「大切なものは一瞬で失われる」という経験をしました。
前震のあと、「明日やろう」と片付けを後回しにしたものがありました。しかし、その夜に発生した本震で、その多くが失われてしまいました。
あの経験以来、
「やりたいことは、できるうちにやる」
「会いたい人には、会えるうちに会う」
を大切にしています。
今年のましき朝飯トレイルには、ぜひ大切な人と一緒に参加していただければ嬉しく思います。
後夜祭では、益城秋祭りの花火を見ながら乾杯ましょう。
一人での参加も大歓迎ですが大会要項の参加条件に
「大好きな人と一緒に参加/応援すること」
と記載するのが私の願いです。
この大会を通じて、益城の自然や人の温かさ、そして防災について少しでも感じていただければ幸いです。
震災から10年を迎えた今の益城町で、皆さまとお会いできることを楽しみにしています。

