SOUTH PARK 100 Vol.2|ひとりで走っていた場所から。

33名が、この小さな公園に集まった。

会場は福岡市中央区桜坂の南公園。7trailsが日頃から練習に使っているホームコースだ。一周約2km、累積標高約70m。数字だけ見ればそれほど厳しくない。しかし100kmを走れば50周、累積標高は約3,500mになる。平坦区間は少なく、10周を超えたあたりから静かに脚が削られていく。地味にきついコースだと、走った人はみんな言う。


ルールはシンプルだ。土曜日の好きな時間にスタートし、日曜日の正午までに走った距離を記録する。順位も表彰もない。100kmという目標はあるが、それより大切なのは、補給・装備・走り方を試しながら自分自身の課題を見つけることにある。

暑さの残る9月の福岡では、短い練習では見えないものが次々と顔を出す。胃腸トラブル、脱水、眠気、股擦れ。思い通りにいかない夜を過ごすことも、このイベントの価値の一部だ。うまくいかなかった経験ほど、本番では大きな財産になる。そして何より、同じように苦しみながら走る仲間がいる。「きついのは自分だけじゃない」と思える時間は、もう一周を踏み出す力になる。

エイドでは差し入れや応援も集まった。補給しながら言葉を交わし、またコースへ戻っていく。日中の暑さも、深夜の眠気も、ひとりではなくみんなで乗り越えていく。それがSOUTH PARK 100の空気だ。


結果は33名中29名が100kmを達成。DNFは4名、内訳は時間切れ2名、胃腸トラブル1名、都合による離脱1名。昨年を大きく上回る完走率だった。

そして今回、ひとつの記録が生まれた。

7trailsのもっちーが、160km——100マイルを走り切った。記録は29時間36分、累積標高5,796m。南公園で100マイルを達成した初めてのランナーだ。100kmを超えてもなお周回を重ね続けるその姿は、多くの参加者に静かな刺激を与えた。

日曜日の夕方にはTJAR戦士・伊丹さんによるポール講座も行われ、実際に身体を動かしながら使い方を学ぶ時間となった。走るだけではない南公園の週末だった。


もともとこのコースは、ひとりで走っていた練習コースだった。それが仲間とのグループランの場所になり、30名を超えるランナーが100kmへ挑戦するイベントになった。普段は静かな公園が、この週末だけ熱気と真剣さに包まれる。その風景を見るたびに、続けてきて良かったと思う。

完走した人にも、途中で終わった人にも、それぞれの挑戦があった。大切なのは距離ではなく、自分自身と向き合った時間だ。その経験こそが、このSOUTH PARK 100のバックルだと思っている。

参加してくださった皆さん、応援や差し入れを届けてくださった皆さん、ありがとうございました。

また来年、この南公園で。

ナイス!サウパー!